Lucy-seven’s blog

( ˙꒳​˙ )。

⑤。





僕から、沢山の雫が落ちた。



そして、僕は 兎に 言った。

「僕は 君の耳は 要らないよ…
君の力を借りなくても
もう…もう分かったんだ…」


兎は 静かに跳ねた。



僕の隣りの あの木のあの時の
心が やっと分かった。
何年も経ってやっと、聴こえた。



……

僕に 助けて欲しかったんだ
……





僕は、随分昔のあの時、
一緒に居ても 淋しそうに
沢山の雫を落とす あの木が
許せなかった。

僕は いじけたように葉を落とすのでは なく
葉を広げ 受け止めるべきだった
あの木の雫を。。


葉は、広げる為に 僕にあったんだ。



あの木から 木漏れる光も
この葉で 受け止めるべきなんだ。





僕と あの木は……なのだから。








つづく。



⌄̈⃝みい☆。.:*・゜